雲游拳房BLOG

螳螂門を中心に、武術全般について取り扱います。当BLOGは螳螂門を代表するものではありません。 文責はすべて片桐個人に帰します。無断転載・無許可の引用を禁じます。

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林師父と私

夜の練習が終わった後、床に就く前に、師娘(師父の奥様)に内緒で(多分ばれていたと思います)師父とよく晩酌を共にしました。小さなコップにほんの少しだけ白酒を入れて、少しづつ嘗めるようにして飲みました。もちろんつまみなどはなく、肴は師父との「お話し」だけでした。話の内容は、師父の人生から武術、世間のよしなし事、そして龍口の風土風俗などにも及んだものです。
私の大好きな大好きなひとときでした。

ある晩のこと、突然、林師父が私に言いました。
「陽、お前は本当に俺に似ているなぁ。」
「えっ?」
「脾気怪(変人、頑固者などの意)な所なんかそっくりだな。」
「・・・。」(苦笑)
「武術を職業にしない所も華やかさが嫌いな所なんかもそうだな。」
「単に師父の真似をしているだけですよ。」
「・・・損するぞ。」(笑)
そしてガハハハと大笑いしながらトイレへと去っていかれました。

ある日の練習中、林師父に尋ねました。
「師父の技は本当に宝物の様ですね。
なんで世に広めようとは考えないのですか?
これだけ価値があるものを埋もれさせてしまうのは、あまりにも惜しいですよ。
このまま世間の誰にも知られないなんて、なんだか私の方が悔しい気がしますよ。」
師父はニヤッと笑いながらこう答えられました。
「お前が知っているじゃないか。
お前の師兄弟たちも知っている。
俺はそれでいいと思う。
俺は自分の命(人生、天命などの意)を知っている。
これが俺の命だ。
俺の技はお前やお前の師兄弟たちが受継いでくれれば良い。」

朴訥で頑固でちょっぴり短気な林師父。
お茶目で笑い話をするのが大好きな林師父。
畑の畦道を三輪バイクに二人乗りして走ったこと、
夏の日差しの中真っ黒になりながら釣りをしたこと。
師父を想うと泪がこぼれそうになり、
こみ上げてくる感情を抑えるのが大変です。

縁をいただき、師父と出会うことができたのは本当に幸せでした。

私が六合螳螂拳を本門にしているのは、
何よりも林師父が大好きだからなのかもしれませんね。
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この記事のコメント

ええ話やのう。
僕にそういう話が無いのが、ちと残念です。
2006-02-09 Thu 22:59 | URL | 青砥 #-[ 編集]
亡くなった人を偲ぶからこういう言葉になるだけですよ。
青砥さんと王秀遠老師の間にもいろんな積み重ねがありますよね。
そういうことだと思いますよ。
2006-02-10 Fri 11:59 | URL | 片桐陽 #u6N1DTGI[ 編集]

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